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不育症のリスク因子はさまざまです

図1に厚生労働研究班による不育症のリスク因子別頻度を示します。これは研究班により集計した日本のデータです。子宮の形が悪い子宮形態異常が7.8%、甲状腺の異常が6.8%、両親のどちらかの染色体異常が4.6%、抗リン脂質抗体症候群が10.2%、凝固因子異常として第XII因子欠乏症が7.2%、プロテインS欠乏症が7.4%あります。

なお、不育症例に陽性率の高い抗リン脂質抗体の一種である抗PE抗体陽性者が、34.3%に認められますが、この抗体が本当に流産・死産の原因になっているかは、未だ研究段階です。

その他、NK活性という免疫の力が亢進している症例も認められますが、この検査の意義も未だ研究段階にあります。

不育症のリスク因子別頻度

検査をしても明らかな異常が判らない方が65.3%にも存在します。抗PE抗体陽性者を除いても約40%はリスク因子不明です。この「リスク因子不明」という用語は正しくは「偶発的」とした方が良いのかも知れません。

流産の原因で最も頻度の高いものは赤ちゃん(胎児)の染色体異常で約80%に存在します。したがって3回流産したことのある人で、赤ちゃんの染色体異常がたまたま3回くり返した運の悪い人は0.8×0.8×0.8=0.512となり、51%を占めます。

不育症イメージ画像

つまり赤ちゃん以外の要因(抗リン脂質抗体、凝固異常、子宮異常、甲状腺異常、夫婦染色体異常)は約半数となります。この偶発的流産・リスク因子不明(65.3%)の中で、51%は何のリスク因子もない運の悪いカップルになります。

これらのリスク因子を調べて原因がはっきりとした人は治療を行ないますし、原因が判らなかった原因不明(偶発的な流産をくり返したと思われる方)の方は何も治療をしなくても、次回の妊娠で成功する確率は高いです。


不育症のリスク因子流産回数との関係治療成績