不育症には治療法があります
妊娠はするけれども、2回以上の流産、死産を繰り返して結果的に子供を持てない場合、不育症と呼びます。
習慣(あるいは反復)流産はほぼ同意語ですが、不育症はより広い意味で用いられています。
日本、アメリカ、ヨーロッパでは2回以上の流産・死産があれば不育症と診断し、原因を探索する事を推奨しています。また1人目が正常に分娩しても、2人目、3人目が続けて流産や死産になった際、続発性不育症として検査をし、治療を行なう場合があります。
なお、妊娠反応は陽性だが、子宮内に赤ちゃんの袋(胎嚢)が見えずに終わる生化学的妊娠(化学流産)は、現在のところ流産には含めていません。しかし、2017年に欧州生殖医学会(ESHRE)は、生化学的妊娠も流産の回数に含めるとの認識を初めて示しました。繰り返す生化学的妊娠を不育症に含めるかは、今後の課題です。なお、繰り返す生化学的妊娠についての、明確な治療法についての指針やガイドラインは現在のところありません。これからの課題です。